デアイ
気になる。を信じる。
画集というものを、
初めて購入しました。
地元・十勝の、
鹿追(しかおい)という町で、
農業をいとなみ、
その生活の中で、
絵を描いてきた画家。
神田日勝(にっしょう)さんの画集です。
地元にいたころも、
きっと見たことがあった絵でしたが、
この絵が、
地元の画家が描いた絵だということや、
その人の名も、
何となく聞いたことがある。
という程度にしか
憶えていませんでした。
でも、
ひょんなことから、
この絵と再会し、
衝撃を受けて、
日勝さんの言葉にも、
生き方にも、
感銘を受け、
画集が欲しい!
と、強く思って
購入しました。
生きていれば、
私の両親と同じくらいの
年齢ですが、
32才という若さで亡くなったそうです。
絵の力強さに、
ぐっときて、
文章として残っている言葉も、
亡くなる前年くらいからのものが
いくつかあるだけですが、
その言葉にも、
激しく共感しました。
生涯、
『農民である。画家である』
そういう人生を生きた、
日勝さんの、
描くものが、
家や、
馬や、
人。
というところにも、
惹かれるのだと思いますが、
いつも、
この作品に、
心惹かれるな。
と思って、
そこから、
その人が
どんなことを大切に想う人なのか。
ということや、
どんな考えかたで、
どんな生き方をしている人なのか、
ということに触れたときに、
その人を近しく感じ、
好きになり、
そこから発せられた作品を、
より、グッと、好きになるということが、
よくあります。
音楽家でも、
画家でも、
スポーツ選手でも、
それは同じです。
彼が言った、
『結局、どう云う作品が生まれるかは、
どう云う生きかたをするかにかかっている』
という言葉を聞いて、
更にグッと、
日勝さんの絵を、
好きになりました。
短い生涯だったということや、
農民であったということもあり、
“亡くなられたあとに、
テレビなどで、
加飾され、
伝えられていくようで、
語られれば語られるほど、
本質から離れていくように感じた”
と、
画集に言葉を寄せた方が
書いていましたが、
“気になる”
と感じるのは、
きっと、
直感なもので、
その人が内包しているものまでも、
その作品から
感じているのかもしれなくて。
本質。というものを、
どれだけ感じているのかは、
わからないけれど、
いくつかの情報の中からの、
想像でしかなくても、
自分の、
“気になる”感覚と
結びつく何かが、
そこには確かにあるのだと
私は思っています。
そういう感覚を、
信じていたいな。と
思います。
好き。
も、
苦手。
も、
気になる。
も。
きっと理由がある。
説明はできないけれど。
次に地元に帰るとき、
日勝さんの美術館を訪れるのが
楽しみです。
絵でも、
本でも、
歌でも、
もちろん
人でも。
出会えて本当に嬉しい。
と心があったかくなる出会いを、
たくさんしていきたいです。
直感を大切にしながら。