LOVE
みぃ。
近所に子猫が生まれ、
うちのベランダに
毎夕たむろっています。
洗濯物が風になびく
その下で、
ちいさい身体を
ちいさくまるめて、
座っています。
手のひらサイズ。
ただいま。
と、
声をかけると、
散り散りに
走り去っていってしまうのですが、
私が家に入ると
またそこに戻ってきます。
そっと、
ベランダの窓から
のぞきこみ、
「めんこいのぅ。」と、
縁側のおじいちゃんみたいに
目を細める。
楽しみが
ひとつ増えました。
三匹は、
みぃみぃ泣くので、
みぃ
と
ミィ
と
ミー
という名前にしました。
みんな今日も元気。
きのうは、
阿川佐和子さんの
対談を聴きに行ってきました。
週刊文春で
ずっと続いている、
阿川対談は、
一冊になって出版されたものを
読ませていただいていて、
阿川さんのこと、
とても好きなんです。
桃江メロンさんという作家の方が、
“表参道”という本を出版されたことを
記念しての対談で、
メロンさんのことは
知らなかったし、
本も読んだことがまだないのですが。
対談は
とっても
おもしろかったです!
メロンさんは、
内心は
ちょっと気弱な
女王さま。
みたいな方で、
キュートだったし。
阿川さんの言葉で、
印象的だったのは、
18年間続いているという、
文春の対談について聞かれて、
「いつも、
今も、
ビクビクですよ。
これで
ちゃんと
この人のことが伝わる
いいインタビューがとれただろうか。と。」
と答えていたこと。
そういうところ、
とてもすてきだと
思いました。
そして、
そんな風には見えない、
見せないところも、
またすてき。
本も購入して帰ってきました。
阿川さんの『スープ・オペラ』。
読むの楽しみ。
帰り道に
思ったことがあります。
何か、
対談とか、
映画とか、
ライブとか。
見た帰り道に、
あぁだったね。
こうだったね。
と、
誰かと語らうのも好きだけれど、
その日もらったものを、
たまごみたいに
大事に、
ひとつ抱えて
帰るのがいいな。
と思いました。
そのたまごたちは、
あとで、
こうして、
みなさんに聞いてもらったり、
歌になっていったり
するような気がします。
私も
びくびくしながらも、
胸はって
立ちたい場所に立つ自分でいよう。
大好きな方たちに
たくさんのたまごをもらっているから。