LOVE
so cute。
“好きなもの”について、
友人と話しをしていました。
友だちは、
「文房具がすき。」
なんだって。
とっても、キュート。
と、思いました。
文房具屋さんに行くと、
ワクワクするんだそうです。
以前、
大好きな作家の江國香織さんが、
えんぴつで紙に書くときの
芯が紙に擦れる音がすき。
と言っていて、
とてもよくわかる気がしました。
ちいさな頃から触れてきて、
いつも、鞄に、
ランドセルに、持ち歩いてきた、
えんぴつや消しゴム、
ノートや筆箱やえんぴつ削り。
木でできているからなのか、
いつも傍にあったからなのか、
手の中にあることも、
それから出る音も、
しっくりきて、
私もとても、好きなもののひとつです。
だいぶん、昔、
詞を書き始めたころに、
「好きなことを書けばいい」
と言われるのだけど、
まったく何を書いたらいいのか、
わからなくて、
“自分は、何がすきなのか”
思いつくまま
書き出したことがありました。
昨年末、
大掃除をしたときに
その紙が、
ノートの束から
ぺらりと出てきて、
そこに、
100コくらい、
好きなものが書いてありました。
“猫より犬がすき
魚より肉
こしあんよりつぶあん
パンよりごはん
パリパリよりしっとり海苔おにぎり
海より山
夏より冬
夜より朝
雨より雪
雨音より川音
ベッドより布団
シャーペンよりえんぴつ
アイスクリームよりソフトクリーム
電話より手紙
カタカナよりひらがな
飛行機より汽車
小説より絵本
花束より鉢花
きのこの山よりたけのこの里
四角より丸
真ん中より端っこ
遊園地より動物園
銭湯より温泉
デパートよりスーパー
急行よりどん行
ホワイトボードより黒板
ハンカチよりタオル
札束よりじゃら銭
カウンターより小上がり
が、すき…”
って。
これが、
そのときの詞を書く上での
何かのヒントになっていたかどうか、
わからないけれど。
今も、
変わらず、
好きなものばかりです。
あなたは、どんな人?
って聞かれて、
私は、
こんな人です。
って即座に答えるのは難しいけれど、
好きなものって、
その人をよく表すものかもしれないですね。
「文房具がすき」
と言った友だちのキュートさに、
ぎゅっと心をつかまれて、
そんなことに気づきました。